私が20代の頃の話です。
今は自他ともに認める潔癖症の私ですが、そのころはさほど自覚もなく生活していました。
電車のつり革や飲み物の回し飲みには抵抗があるけれど、公衆トイレは便座を拭けば使えました。
そんな私ですが、その時期にはやり始めたルームシェアのあおりを受けて、当時付き合っていた人と、その友達(男性)と私の3人でルームシェアを行うことになりました。生活費を安く済ませようという誰かからの発案に、その当時無職だった私は乗ったわけです。
3人とも大学時代から面識のある間柄で、変な行動に出ないことはわかっていましたので、あまり抵抗なく共同生活を始めました。
最低限のルールを決めて(料理は各自で行い片付けまで済ませる、共同部分は掃除担当を分ける、自室は定期的に掃除をするなど)、お互いの生活には干渉しないようにして、共同生活は最初はうまくいっていました。3人とも個室を持ち、共同スペースも広く、駅も近く、概ねいい環境だったと思います。確かに生活費は抑えられたし、私と彼もべたべたくっつく方ではなく、もう一人の同居人もマイペースに生活する人だったので大きな問題はありませんでした。
一方、私の隠れた潔癖の傾向があだになってしまったのか、その、もう一人の同居人が掃除をしなくなったころから共同生活にデメリットを感じ始めたのです。
ちらりと見えたその同居人の部屋には、物が散乱していて、飲み終わった缶がごろごろと転がっていました。
次第に異臭がするようになり、気になってしょうがなくなりました。
そのころから掃除のことなどで口げんかが始まり、数ヶ月でルームシェアは終わりを迎えました。
自分の教訓としては、流行りの物でも、自分にとって向き不向きはあるということ。自分が潔癖だと自覚していたら共同生活はしなかったと思うと、今考えると不思議な体験です。
もしこれからルームシェアを考えている人がいるとしたら、(試してみてしかわからないこともあるけれど)はっきりと譲れない部分があるのなら、人間関係を壊さないためにも慎重に考えた方がいいとも思います。