30代、イベント企画の会社員の女です。
この夏、どうしても東京を離れたくて富山の山奥に行きました。普段は人里離れたキャンプ場ですが、イベントが実施されていたので特に不便することもなく楽しく独りで過ごしていました。しかし、イベント開催中ということもあり、とても賑やかで「せっかく山奥に来たのに…」と納得ができず、どうしても本当に独りになりたくて自転車を借りて、そのキャンプ場をさらに標高の高い方へ登っていきました。川沿いを進むに連れ、人の気配が全くなくなり、本当にひとりぼっちになりました。
更に坂道を自転車で登っていくと、明らかに人が住んでいない建物が密集している場所にたどり着きました。進んでみると、昔、スキー場だったと思しき廃墟がそこにはありました。建物が密集しているところはどうやら以前はペンションだったところのようです。明らかに人は住んでおらず、怖いもの見たさでその建物の間を抜け、スキー場入り口の跡地までたどり着きました。流石に建物自体は立入禁止でしたので入ることはせず、自転車でグルッと回りながら、今は荒れ放題のかつてのゲレンデを眺め、ゾワッとした気持ちになったりしました。
しかし、ふと不思議なものを見つけたのです。かなり、山の奥に入ってきていて、人里はなれたところにもかかわらず、どうやら現役のバス停を見つけました。時刻表のラミネートもきれいなので、更新されていることは間違いありません。しかし、これまで前を通ってきたどの建物も、立入禁止の看板がかかっており、人が住んでいる様子はありません。「一体誰が利用しているバス停なのか…」と怖くなり、変えろとしたところ、ゲレンデの方から「ぱーん」と大きな音が聞こえました。あまりの恐怖に急いで自転車に乗って山を下りました。
廃墟には輩が住んでいいますが、特に落書きなどもなかったですし、かなりの山奥なので人が住めるような場所でもありません。あのバス停と音は一体何だったのだろう…と、あまりにも気になり、キャンプ場に戻ってからその近辺に住んでいる人にたずねてみたのですが「このキャンプ場より標高が高いところに行くバスはない」とのこと。
なんとも不思議な世界に迷い込んだような体験でした。

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