39歳 女性 そんな所にありましたか

初めまして。私は結婚して11年の主婦です。振り返ること、11年前の新婚旅行で行ったハワイでの不思議な出来事です。結婚が決まってからというもの、それまでののんびりした生活とは違い、披露宴や新居の準備、職場や役所への手続きなどで慌ただしい日々を送っていました。そして無事に終わった披露宴の翌日からは待ちに待った新婚旅行。頑張った数か月の自分達へのご褒美として、旅行先では美味しいものを食べたり、ウィンドウショッピングを楽しんだり、ショーを見たりなど思い切り羽を伸ばしていました。飛行機が現地へ到着してから主人と私は初めてのハワイということもあり、いつも以上にたくさんの写真をデジタルカメラで撮り続けていました。楽しかった思い出は、写真に残しておかないと年月と共に忘れてしまうこともあり、新婚旅行でしか味わえない感覚も一緒にと、カメラにはたくさん思い出として撮り続けていました。ハワイでしか食べられない食事、透き通った海や海中の中、ただ買い物をしている姿でさえ素敵な写真が撮れ、写真の枚数が増えていく度に2人でとてもうれしそうに見ていました。そして、楽しかった旅行もそろそろ終わりが近づいてきました。翌日に帰国を控えていた前日のことです。一通り行きたい場所にも行き、予定していた買い物も無事に購入することができ、最後はカフェでお茶をしたりゆっくりと楽しんでいました。その時間も何枚かカメラで写真を撮っていましたが、主人がずっと持っていたはずのカメラをどこかで置き忘れてしまったことに気付きました。ハワイに到着してからその日までの写真がそのカメラに全て収まっているので、無くなったことに気付いた瞬間、主人と私は青ざめてしまいました。なぜなら、観光地ということもあり周りを見渡すと恐ろしい人込みで、とてもじゃないけど見つかることのほうが奇跡な状況です。私は楽しかった時間を忘れるかのようにその場に立ったまま何もできませんでしたが、主人は青ざめながらも突然あてもなく観光客で混雑する街中の中を走りながら探し始めました。1時間ほどして主人が戻ってきました。その手には無くしたカメラを持って、嬉しそうな表情で走ってきました。話を聞くと、すごい人込みの中いろいろな人にカメラを知らないかと尋ねてまわり、1時間近く探し回ったけど見つからず諦めて戻ろうとしたとき、全く関係のない場所にいた清掃のおじさんになぜかダメもとで使えない英語で、「キャメラ、キャメラ」とその単語のみ繰り返して聞いたそうです。すると、そのおじさんは作業服の上着をヒョイっと上げ、腰に付いているカメラのケースを指さしながら「オー、キャメラ?」と。そのカメラを確認させてもらうと私たちのカメラだったそうです。1時間探し続けてどこにもなかったことより、あふれかえる人込みの中、全く関係のない場所でカメラを隠しもっていてカメラが見えないそのおじさんに主人が話かけたことが奇跡のような不思議な経験でした。

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カテゴリー: 体験談