僕は神奈川県に住む五十代、男性です。これは僕が小学生の頃に体験した、少し不思議な体験です。今、思い返しても、つくづくあれは不思議な出来事だったなと思います。

僕は子供の頃から神奈川県に住んでたんです。一方で僕の母親方の祖父は北海道の札幌に住んでました。その祖父が病気になり、ずっと入院した事もあって、母親はしばらく北海道の実家に看病のために帰省をしていました。

とにかく遊びたい盛りの小学生です。おじいちゃんが病気になったと言うのは心配な事この上なかったのですが、それでも毎日勉強しなさいと口うるさく言う母親が家にいないと言うのは僕にとってはちょっぴり嬉しい事だったんです。

その日、学校から帰って来た僕は軽くオヤツを食べて、さあ、いつものように友達のところに遊びに行こうかと考えてました。その時、リビングの時計を見ると三時半で止まってるんです。
あれ?電池が切れたかな?
そう思って僕は電池を変えました。でもその時計、電池を入れても動かなかったんですね。
壊れたかな?まあ、いいや。お父さんがなんとかするだろう。
そう思って僕は時計を放置。そしてもう気分はまた遊びに行く方に向いていたんです。季節は夏前だったので日が暮れるまで時間はまだまだたっぷりあります。
今日は何して遊ぼう?
本当、小学生と言うのは遊んでいる時が至福の時ですよね。僕はバットだとかグローブを抱えていつも友達と遊んでいる公園まで急いで出かけて行ったんです。

公園で野球だとかケードロなんかをして遊んでいるといよいよ時刻は夕飯前に差し掛かって来ました。もう少しすると父親も帰ってきます。そして友達も晩御飯の時間だと言う事で、一人、また一人と家に帰って行きました。そうなると僕もそろそろ家に帰らないといけない時間に。ささっとバットとかグローブを持って僕は自宅に帰りました。

自宅では仕事から帰って来た父親が僕と兄のご飯を作ってくれました。それでもほとんどがスーパーの出来合いのものばかりだったんですけどね。でも母親がいない、男だけの食卓は僕と兄にとっては少し新鮮で少しだけ、なんか楽しい時間でもありました。

晩御飯を食べてる時、電話が鳴ったんです。その電話は札幌にいる母親からでした。父親が電話に出たんですけれど、どうやら祖父が今日、亡くなったとの電話でした。

電話を切った父親から聞いた話に僕は思わずえっ?っと思ったんです。
札幌のおじいちゃん、午後の三時半に亡くなったって・・・。

その時、僕は思いました。三時半って時計が止まってた時間だ・・・

ふと僕はリビングの時計を見ました。すると時計はなんともなかったように動いてるんです。しかも時間は正しい時刻を指しているではありませんか。

父親と兄に時計、治した?と聞くと知らないと言います。じゃあ、あの時僕が見た、止まった時計はなんだったんだろう・・・。

僕の祖父、僕が幼稚園の頃、よく神奈川に遊びに来ていたんです。その時、リビングの時計を見ながらそろそろ僕が幼稚園から帰ってくるなと楽しみにしていたんだとか。ひょっとしたらこの日は祖父がこのリビングで僕の帰りを待っていたのかもしれません。

この話、よくよく考えると本当に不思議な出来事でした。

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